今回はRazer Tartarus V2/Proでよくある十字キースイッチのチャタリングの修理方法を紹介します。
修理難易度 ★☆☆☆☆
チャタリングとは
スイッチを押しても反応しなかったり、1度しか押してないのに何度も反応してしまう現象。
原因
主にスイッチ内部にホコリが溜まったり、スイッチ接点の金属部分に酸化被膜ができることによりチャタリングが発生します。
解消するには?
スイッチを交換する方法が最も確実です。
スイッチ接点をクリーニングしてもチャタリングは解消されますが、効果は一時的な上、スイッチ自体の分解が必要となるため難度が高く、おすすめはできません。
スイッチ交換に必要なもの
私が実際に使っているものです。
+1 ドライバー
ベッセル(VESSEL) メガドラ 普通ドライバー +1×75 900
はんだこて
白光(HAKKO) ダイヤル式温度制御はんだこて FX600-02
はんだ線
エンジニア スペリオットRMA 銅・銅合金精密基板用ハンダ φ1.0mm×5.5m SWS-10
はんだ吸い取り線
goot(グット) はんだ吸取線 幅2.5mm 長1.5m CP-2515 日本製
低融点ハンダ
メルカリに出品されている低融点ハンダを使用しています。
Kailh製、またはオムロン製のマイクロスイッチ
メルカリとヤフオクにて販売しています。
Yahoo!オークション – satilikesさんの出品リスト
あったほうが良いもの
マスキングテープ
基板の保護やスイッチの仮止めに便利です。
無水エタノール
基板のクリーニングに使えます。クリーニングしないと、うまくはんだが付かないことがあります。
修理手順
ソール剥がし
写真の部分のソールを剥がします。1箇所のみでOKです。
剥がす前にドライヤーなどで温めると剥がしやすくなります。
本体と十字キー基板の分離
ソールで隠されていたネジを、+ドライバーを使って外すと十字キー基板が載ったパーツと分離できます。フラットケーブルで繋がっているので、引っ張りすぎないよう注意です。
写真中央のフラットケーブルを外します。黒い爪を引っ張っていくと外れます。
続いて、もうひとつのフラットケーブルを外します。こちらは爪は無いので引っ張るだけで外れます。
基板の取り出し
基板を固定しているネジを+ドライバーを使い、取り外します。
基板は4本の爪でも固定されているので、少し基板を引っ張りながら爪を外していきます。
スイッチの取り外し
基板からスイッチを取り外します。
はんだごての温度は370度にセットし、低融点ハンダを使いましょう。元々のはんだと低融点ハンダが溶け混ざったらスイッチを引っ張ると取れます。やけどに注意です。
スイッチを取り外したら、ハンダ吸い取り線でランド(はんだが乗る銀色の部分)をきれいにしておきましょう。
スイッチのはんだ付け
新たなスイッチをはんだ付けします。スイッチの向きに注意しましょう。
あらかじめ、スイッチをテープで仮止めしておくとはんだ付けしやすいです。
はんだ付けしたら、ちゃんとランドとスイッチの足がはんだ付けされているか、はんだが短絡していないかを確認します。
また、周りにはんだのカスが飛び散っている場合は除去しておきます。
組み立て
チェックが終わったら組み立てていきます。
フラットケーブルを差し込む際は無理な力を入れないようにしましょう。フラットケーブルに接着されている配線が折れる原因になります。
フラットケーブルの向きにも注意です。
以上で修理完了です。
不明な点がありましたらコメントにてご連絡ください。可能な範囲でお答えします。
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