左右クリックが同時に反応する? Logicool G PRO X SUPERLIGHT 分解修理

修理

ロジクール G PRO X SUPERLIGHTの分解修理の記事です。

今回の不具合はよくあるチャタリングではなく、左右クリックスイッチが同時に反応してしまうという、少し変わった不具合が発生しています。
このような不具合はスイッチの故障では考えられないので、原因を探りながら修理を進めていきます。

使われている部品

スイッチ

サイズ適合するスイッチ例
左右クリックスイッチ12.8×5.7×7.3オムロン製D2FC-F-K(50M)

Kailh製静音スイッチ
ホイール押し込みスイッチ6.3×6.3×5.5Kailh製静音スイッチ4.3mmタイプ+スペーサー
サイドボタン8.6×4.8×3.4オムロン製D2LS-21

ロータリーエンコーダ

高さ8.0mm

使用する工具

+00ドライバー

はんだ用品

はんだこて

白光(HAKKO) ダイヤル式温度制御はんだこて FX600-02

はんだ線

エンジニア スペリオットRMA 銅・銅合金精密基板用ハンダ φ1.0mm×5.5m SWS-10

エンジニア スペリオットRMA 銅・銅合金精密基板用ハンダ φ1.0mm×5.5m SWS-10

無洗浄はんだのメリット
・はんだ付け後のフラックス洗浄作業が不要になる。
・フラックス残渣による基板への悪影響が無い。

無洗浄はんだのデメリット
・他のはんだと比べるとやや高価。

はんだ吸い取り線

goot(グット) はんだ吸取線 幅2.5mm 長1.5m CP-2515 日本製

低融点ハンダ

メルカリに出品されている低融点ハンダを使用しています。

メルカリ 低融点はんだ

低融点ハンダとは100度前後の低温でも溶ける特殊なはんだです。

はんだごてを離してもしばらくはんだが溶けたままなので、はんだ付けされた部品を取り外す際に役に立ちます。

分解

裏面のソールを剥がし、計6箇所のネジを+00ドライバーを使って外します。

開くとスイッチ基板と繋がっているフラットケーブルや、バッテリーコネクタ、ワイヤレス充電のコネクタが繋がっているので外します。

フラットケーブルや、そのコネクタには特に異常は無いようです。

続いてスイッチ基板を見ていきます。

バッテリーの下にある4個のネジを+00ドライバーで外し、左右クリックスイッチを押す外装パーツを取り出します。

基板に繋がっているフラットケーブルを抜いたときに、フラットケーブルの一部が腐食していることが確認できました。不具合の原因は、この腐食により接点がショートしていたことでした。

腐食を取り除いてIPAでクリーニングします。(クリーニング後の写真は撮り忘れてしまいました)

はんだ作業

続いて左右クリックスイッチを、高耐久なD2FC-F-K(50M)スイッチに交換していきます。
基板を固定している4個のネジを+00ドライバーで外してスイッチ基板を取り出します。このときにホイールに無理な力を加えないように注意します。ホイール軸が曲がったり、折れたりする原因になります。

元のスイッチを低融点はんだで取り出して、D2FC-F-K(50M)スイッチをはんだ付けします。ランドの周りに電子部品などが無いため、気楽にはんだ付けできました。

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